見える化の第一歩

昨今、多くの企業で業務の効率化と属人的作業の脱却を目的に製造現場へのデジタル技術導入が進められています。当社でも全社的なIT基盤整備の一環としてMicrosoft 365を導入し、オフィス部門だけでなく製造現場でもその活用を広げています。
象徴的な取り組みとして、現場の作業実績を記録・可視化するアプリケーションを「DX推進チーム」と共に開発し、運用を開始しました。開発にはローコードツールを活用し、専門的なプログラミング知識がなくとも、現場ニーズに合ったシステムを自社内で構築することができました。
従来は生産実績や社内作業時間に関するデータが断片的で実態の把握に課題がありましたが、本アプリにより必要な情報がリアルタイムかつ正確に蓄積されるようになり、実績評価や業務改善の精度が大きく向上しました。
運用開始までにはさまざまな壁もありました。特に基礎となる情報の整理や統一には予想以上の時間を要しましたが、部門を越えた連携や地道な改善の積み重ねによって完成度を高めていきました。

現在では蓄積されたデータを活用し、データ分析ツールで可視化する仕組みづくりを進めています。数字に基づいた現場改善や意思決定が可能となり、属人的な判断に頼らない体制づくりとなります。
製造現場でのデジタル技術の活用は、現場の意識や行動を変えることに本質があります。DX推進チームは今後も現場が主導して業務変革を進められるよう、必要な支援と環境整備に注力していきます。