「時間をつくる」
生産性の究極的な目的の一つには、”時間をつくる”ということがあるのではないかと考えています。たとえば、一ヶ月に100個作っていたものが200個作れるようになる場合、生産性は2倍ですが、100個作れる時間が半分になったということでもあります。営業的に100個以上必要なければ、工場の人間たちは100個作ったのちの時間を別の知識知見を増やすことに使うことができます。しかし、現実はなかなかそうはいきません。200個作る時間で100個作ろうとするのです。これでは逆に、時間を無駄に使ってしまうことになり、別の人間力向上という方向へリソースを向けることができません。そして現実は概ねそうなります。残念ですが。生産性を上げ続けるということが重要なのは単に企業の利益が上がるからというわけではありません。それはもっと全体的な話です。取り組みは一つずつしか行えません。そしてそれを連動させて初めて、企業全体の生産性向上へとつながります。まずは工場から、まずは営業から、とスタートしながら、全体的な生産性向上がどのような姿になるのかを常に頭に描き続けていくこと、そしてそれを社内で共有し続けていくことが重要です。私たちは日々、この終わりなきプロジェクトに没頭しています。
